ショパンからも学べるジャズインプロヴィゼーション

ショパンのピアノのための作品群は、誰もが知る名曲の宝庫で、特にOp.10とOp.25のエチュード集はクラシックピアニストなら避けてとおれない作品集ですね。


ジャズピアニストにとってもそれは例外ではなく、メカニックや音楽的な要素のみならずインプロヴィゼーションのアプローチに多くの示唆をもたらしてくれます。 


チャーリーパーカーやマイルスデイヴィスなど、偉大なインプロヴァイザーが行ってきた即興演奏を分析してみると、クラシックの作曲技法の基礎をなす非和声音の扱いを巧みに操っている事が分かります。

ジャズもまた、不協和音から協和音への解決の繰り返しによってフレーズが構成されているということですね。


さてさて今回は、ショパンの『革命のエチュード』からすばらしい音の連鎖をほんの少しだけご紹介いたします。 

音楽分析(=アナリーゼ)は、ジャズインプロヴィゼーションのためだけではなく、クラシック演奏家にとっても重要なプロセスだと思います。

構造を理解して、演奏に反映させる!ということですね。


Chopin Op.10-12 c-mollより29小節目以降↓


c−mollで始まった音楽が、様々な一時転調を経て明確なB-Durのカデンツを迎えた直後に現れる、gis-mollから始まる反復進行の場面です。次の和音に向かって非和声音を伴いながら展開していき、主調であるc-mollの近親調であるf-mollに向かってその後主調に回帰するための属和音の持続に向かっていく、、、誠にドラマチックな場面ですねぇええ!

この譜例の一小節目をご覧ください。

たっくさーん音がたくさんあって、なんだか複雑そうに見えますが、この一小節、ただのソ#•シ•レ#の短三和音からできているのです。ソ#•シ•レ#の和音が骸骨としてあって、肉付けとして他の音がついていると考えてください。

では、その肉付けされた音は一体なんでしょうか。特に左手の部分です。

(左手のための練習曲なのでまぁ大変です!笑)

ソ#•シ•レ#以外の音をみつけることができましたか。

これらは非和声音とよばれる音たちで、この小節の骸骨であるソ#シレ#の音を修飾する音です。半音上もしくは半音下からアプローチします。


ただ、この左手のパターンをそのまま使うとあまりにもメカニックなフレーズになってしまうので、コードとコードの連結の際にどのように非和声音を与えられたハーモニーにアプローチしていくか、が重要になっていきます。

まずはこのようなクロマチック(=半音階的な)アプローチを、ジャズのインプロヴィゼーションでは基本的な方法論として用い、応用させています。


もっと細かく分析したいのですが、紙面上だとなかなか難しいですね(^^;)

このように、

私のレッスンではクラシックの楽曲を用いたアナリーゼをジャズの演奏に活かしていくレッスンが中心となっています。

もちろん理論ガッチガッチになると、もはや音を愉しむことから離れてしまうので、まずはたくさん聴いて楽しみ、そして理論的な裏付けを施す…

というプロセスを大事にしています(^-^)


クラシック、ジャズどちらも興味がある方のためのレッスンを展開しておりますのでお気軽に!

Lesson情報↓



 


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ジャズピアニスト津嘉山梢の音楽する日々