Works&Playing

ソプラノとチェロのための『てぃんさぐぬはな』の琉歌を用いた創作歌曲(2017)

琉歌形式で詠い継がれた『てぃんさぐはな』の詞を使い、あらたに曲を創作した作品です。

"SOAK" For Flute,Clarinet,and String Quartet(2017)


藝大三年次に書いた室内楽作品。

=プログラムノート=

soak=浸透、浸る…

紙きれを端から液体に浸す。

次第に水面に犯されていく紙きれのように、人間の内臓もこころも、心地よいものや不可避なものに巻き砕かれ、或いは堕ち、沈み、元の形状の記憶を失うこともあれば、内に浸透した様々なものが気化して正常に戻ることもある。

俗物的な意味合いでSOAK="浸"を捉えると現れる"快楽主義"への傾向が、ぼんやりとこの曲全体を支配している。

音楽が何も表現しない単なる物理現象ではなく、生き生きとリアルなモノとして聴く側に反映されるためには、この言葉の力を大いに借りたいと思う。

音楽の具体的な説明としては、A群とB群という2つの音群の領域を設定し、<AまたはB>という範囲と、<AかつB>というヴェンダイアグラムのような音の組織を考え、二つの音群が混ざり合う部分と、そうでない部分の音響の違いにも工夫を施した。

中間部分には、各声部に独自のパルスを生み出すため、連符に装飾音符を付加して全体が同じ動きをする部分とのコントラストになるようにした。

《"Nirai Kanai" for saxophone quintet》(2018)

かなり自由に書いた作品。これは作曲といえるのか?というほど好き勝手に書いた作品。音楽大学の作曲科がこんなの書いてのいいのかしら?笑

うんいいんです。音楽は自由にやるもんだ。

結果、自分が一番面白いと感じているから良いか、、と開きなおった作品でもある。

卒業制作はこうはいかない…。


=プログラムノート=

ニライカナイ。

沖縄の言葉で"桃源郷"を表す言葉。

黄泉の世界でもありユートピアでもあるこの言葉の持つ果てしないパワーを、幼少のころから第六感的に感じていた。

独自の文化を持ち、かつては琉球王国としてアジアの中の一国として存在していた沖縄。

そんな故郷に思いを馳せた一曲となった。

随所に沖縄音階をちりばめ、ジャズのハーモニーや変拍子などで現代的祭祀ともいうべく踊りを表現した。

ラプソディックな部分と、リズミックにアンサンブルしていく箇所とをコントラストとし、ソプラノ・アルト・テナー・バリトン・バスそれぞれにスポットが当たるように構成した。

各カデンツにはジャズのフリースタイルで爆発するインプロヴィゼーションの模倣を試みた。

サクソフォンの持つ機敏さと幅広い音色、パーカッシブな奏法を吟味していくことに注力したが、まだまだ拾いきれないほど、この楽器の可能性は広がっている。



Echo of Sand(2016)

これは一番自分らしさの出ている作品。奇をてらわず、素直にかけた一曲。

9人編成

2Piano,Clarinet,

2Violin,Viola,Cello,

2Percussion

アルトサックスとピアノのための二重奏曲(2015)

クラシック音楽とジャズの邂逅。

響きの変化の乏しさが反省されるところではあるが、クラシックを勉強して初めての作品となった記念すべき一曲なので恥を覚悟でUP。

エリオットカーターのタイムモジュレーションを後半に引用し、やや新古典主義のスタイルで書いた小品。